「体内水分を2%失うと、運動能力は10%下がる」
とも言われる。*
それ程水分補給は大事だ。
さて、最も水分吸収が早いのは
あらゆる水分は腸で摂られるのだが、
ただの水が一気に胃を通過して
腸に到達出来るのに比べ、
糖分・塩分を含んだ飲み物は
胃が液体の浸透圧を
下げてからで無いと
腸に達してくれないので、
吸収が遅いのだ。*
スポーツドリンクが長けているのは、
水分吸収の速さでは無く、
塩分&ミネラルをも同時に摂れる事が出来る点だ。*
例えば1ℓの汗をかくとカルシウムは50mg失うが、
コレらを補ってくれるのだ。*
また、汗をかいて塩分を排出した際に、
水だけでは一定以上の給水が出来なくなる。
「自発的脱水」という現象で、
「飲んだ半分しか給水出来ない」
それを改善し、大量発汗時の給水を可能にしたのが
スポーツドリンクの良さなのだ。
しかし、殆どのスポーツドリンクは
名前に反してスポーツ中には飲めない。
これは、大部分が糖分の多い
「アイソトニック」タイプの為だ。*
ポカリスエット(糖分6.7%)やアクエリアス(4.8%)らの事だが、
これらの持つ糖分の6%程度が濃すぎるのだ。
「この糖分の添加率により、
体液と同じ280mOsm/kgの浸透圧を実現した」
と言うが、
「体液と同じ浸透圧だと、吸収性がイマイチ」
という実験結果も先ごろ発表されてしまった。*
アイソトニック飲料をスポーツに使う際は
運動前に限られるのだ。
(どうしても飲みたい時は2~3倍に薄めろ)
じゃあ、運動中は何飲みゃイイんだって事だが、
「ハイポトニック」
タイプを飲んでくれ。
これは糖分を2.5%前後と
劇的に減らした飲料だ。
これにより、体への吸収効率が一番高い
約200mOsm/kgへの浸透圧低下を実現させた。*
アミノバイタル(糖分2.5%)や燃焼系アミノ式(3.5%)や
スーパーH2O(3.8%)などようやくラインナップも揃ってきた。
従来の「甘汁」は避け
真のスポーツドリンクを飲もう。
また、コカコーラ(糖分10%)など
「砂糖のガソリン」
のような清涼飲料水はさらに禁物。
糖分や塩分の大量添加で
「ハイパートニック」
という高浸透圧の液体になり、
細胞の水分排出を引き起こし
かえって脱水症状を産んじゃう。*
極端な例だと
「死海」
で生物が棲めない理由と一緒だ。*
そう、コークはある意味死の水なのだ。
その他、
ペプシコーラ(糖分11.2%)や
Qoo(12.3%)や
カルピスウォーター(11.7%)や
オロナミンC(15.8%)や
100%オレンジジュース(10.7%)ら
これらが最も水分として
吸収されやすい水温は10度前後。*
ある程度冷えてた方がいいのだ。
それは、5度と35度の水400mlの
摂取実験を行った結果、
5度の方が100mlも多く
吸収出来た事からも裏づける。
「5度でもイイ」
という人も居るくらいだし、
ギンギンに冷やしても
ある程度の吸収は保障されてるって事だろう。
また、体への水分吸収は
飲んでから最速でも30~40分。*
この夏は、
「早めに飲もう、冷えた"ハイポ"」
を合言葉にしようゼ。